朗報!?【継続率65%規制撤廃】を専門家がざっくり説明するよ

前回のコラム掲載時点では確定していませんでしたが、ぱちんこメーカー団体である「日工組」の内規による「継続率65%規制」が撤廃されました。

 

平成31年2月1日より、継続率65%が撤廃された遊技機がホールさんへ設置可能となりました。簡単にまとめると、下記のような感じになりますね。

 

内規撤廃前【旧基準】CR〇〇〇物語 確変65%まで 大当り1回の出玉2,400個まで

内規撤廃前【新基準】P□□□□物語 確変65%まで 大当り1回の出玉1,500個まで

内規撤廃後【新基準】P△△△物語 確変上限無し 大当り1回の出玉1,500個まで

 

ざっと纏めるとこんな感じになります。

 

継続率65%規制と確変65%規制の違いとは?

ネット上では、確率変動65%規制と記載されているところがありますが、半分正解で半分間違いです。

日工組内規には、下記のように記載されています。

 

確変、時短、記憶(保留)、それぞれが65%以下であること

 

この日工組の継続率規制とは、確変継続率の上限だけではなく、時短継続率も65%以下でないといけないし、保留引き戻し継続率も65%以下でないといけない。という規制になっています。

 

なので確変だけではなく、それぞれの状態(確変・時短・保留)で、継続率を65%以下にしましょう。といったものでした。

 

そもそも、なぜ継続率65%規制があったのか?

元々は、日工組が「行き過ぎた射幸性を抑え、新たなファン獲得」を目的に「確率変動の割合に上限を設ける」という手段で、平成28年5月1日より内規が適用されました。この内規は今から約2年半前に適用されたので、現行機種で確変継続率が65%以上のものは北斗無双など含め、極僅かしかホールに設置されていませんね。

 

今になって内規が撤廃された理由とは?

では、なぜ今の段階で内規が撤廃される決議が日工組内で行われたのでしょうか?

 

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まさか、「新たなファンを獲得できた」から撤廃を決めたわけではないと思います(笑)

 

そうです、規則改正により出玉率の上限が新たに規制されることになり、数値が旧基準機と比べてかなり厳しくなりました。それ故に「行き過ぎた射幸性を抑えることができた」と解釈され、内規が撤廃されたというわけです。

 

◆ぱちんこ旧基準機

1時間:出玉率下限無し 出玉率上限300%

10時間:出玉率下限50% 出玉率上限200%

 

◆ぱちんこ新基準

1時間:出玉率下限33% 出玉率上限220%

4時間:出玉率下限40% 出玉率上限150%

10時間:出玉率下限50% 出玉率上限133%

 

おなじみの内容ですが、簡単におさらいをしてみました。

 

ぱちんこ旧基準は、1時間あたり出玉率は300%までOKでしたが、新基準では出玉率は上限が220%、下限が33%と、その範囲がかなり厳しく制限されることになりました。

これにより、下記のようになります。

 

出玉率上限が低くなる:お客様が勝ちにくくなる

出玉率下限が高くなる:お客様が負けにくくなる

 

すなわち、出玉率の上限が低くなれば玉が出にくくなるのでお客様は勝ちにくくなるのですが、一方で出玉率に下限ができるということは、最低限の出玉が保証されるため、お客様は以前よりも負けにくくなるということです。

 

総獲得期待出玉とは?

日工組の内規には、出玉に係る内規(+申し合わせ事項)として、1回の大当りにおける総獲得出玉の期待値と呼ばれるものの上限がスペックごとに設定されています。

 

大当りをすると、確変に入って数回大当りを継続させた後に時短に入ってから通常に戻ります。もしかしたら、時短から再度確変に突入するかもしれませんし、初当たりで時短を引いてそのまま抜けていくかもしれません。

 

総獲得期待出玉とは、お客様が大当りを1回させて電サポが終了して通常に戻るまでの平均払い出し出玉のことを言います。

 

この総獲得期待出玉の上限値が設けられてさえいれば、継続率65%規制を撤廃しても良いのではないのか?という内容から、65%規制の内規撤廃が議論されたともいわれています。

 

総獲得期待出玉の具体例

例えば、総獲得出玉が5,000個だったとします。この場合、大当り5回で5,000個であったとしても、大当り2回で5,000個だったとしても、大当り10回で5,000個だったとしても、獲得できる出玉は5,000個には変わりはありません。スペックでいうと以下のような感じになります。

 

継続率80% ⇒ 平均大当り回数(TK)5回

1回の大当り出玉(T1Y)⇒1,000個

総獲得期待出玉 ⇒ 1,000個×5回 ⇒ 5,000個

 

継続率50% ⇒ 平均大当り回数(TK)2回

1回の大当り出玉(T1Y)⇒2,500個

総獲得期待出玉 ⇒ 2,500個×2回 ⇒ 5,000個

 

継続率90% ⇒ 平均大当り回数(TK)10回

1回の大当り出玉(T1Y)⇒500個

総獲得期待出玉 ⇒ 500個×10回 ⇒ 5,000個

 

見てもらってわかる通り、総獲得期待出玉の上限値さえ決まってしまえば、継続率がたとえ90%であったとしても、1回あたりの出玉を少なく抑えるしかありません。

 

規則改正で出玉率の規制が入ったことに加え、この総獲得期待出玉の内規を継続していくことで、射幸性の抑制はできているとみなされます。

そして65%継続率規制を撤廃し、継続率などのスペックを自由に設計できることから、多種多様な遊技機開発が可能になります。

その方がユーザーの皆さんに喜んでもらえてユーザー支持拡大になるという予測から内規の撤廃が決まりました。北風より太陽ですね。

 

総獲得期待出玉の上限について詳しく説明すると

この総獲得期待出玉というのは「スペック毎」によって数値が決まっていて、全て同じ数値基準ではありません。この総獲得期待出玉について、以下にまとめてみましたので確認してみましょう。

 

◆1種タイプ、2種タイプ(小当りRUSHタイプを除く)

代表機種:北斗無双シリーズ、海物語シリーズなど

⇒初当たり出玉を含まず、6,400個未満

 

◆1種+2種タイプ

代表機種:フィーバー戦姫絶唱シンフォギアなど

⇒初当たり出玉を含まず、6,400個未満。

⇒初当たり出玉を含めて7,200個未満にする必要あり

 

◆小当りRUSHタイプ

代表機種:ぱちんこGANTZ、ぱちんこウルトラセブン2など

⇒初当たり出玉を含まず6,400個未満

⇒小当りRUSH1回につき出玉期待度は1,500個(旧基準は2,400個)未満にする必要あり

 

◆継続率65%以上のリミッタータイプ

代表機種:パチンコCR学園黙示録HIGH SCHOOL OF THE DEADなど

⇒初当たり出玉含めて6,000個以下

 

◆一般電役タイプ

代表機種:SUPER電役ナナシーなど

⇒初当たり出玉含めて4,500個以下

 

以上のように取り決めがされており、出玉の期待値は

 

1位:1種(2種)タイプ

2位:小当りRUSHタイプ

3位:1種+2種タイプ

(大きく離れて)

4位:リミッタータイプ

(大きく離れて)

5位:一般電役

 

以上のような傾向となります。

 

あくまでもスペックの数値設計での話にはなりますが、出玉期待値は、一般的にはこのような傾向になる。というのは覚えておいて損はないと思います。

内規撤廃によりどんなぱちんこ機がリリースされるのか、今から楽しみですね。

 

WRITER 荒井 孝太

遊技機開発会社社長

株式会社チャンスメイト 代表取締役
パチンコメーカー営業・開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(http://chancemate.jp/)を設立。パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。