正しい敬語を使えていますか? vol.2 「どちら様・ございます」誤用してませんか?

年初の挨拶、年度末の異動が多い時期には多くのお客様が会社にいらっしゃいます。

会社全体のイメージを左右してしまう来客対応。言葉遣いを間違えないか、お客様に失礼があってはいけない、と新人のうちは緊張するものです。

お客様の第一印象にもなりますので、できるだけ良い印象を残すにはどうしたらよいのか。間違った敬語で話さないようにポイントを押さえておきましょう。

 

「どちら様でしょうか」

自宅のインターホンであれば、「どちら様でしょうか」と聞くこともありますが会社の場合は少し違います。

たとえ「様」がついていても「どちら様ですか」と聞くのはお客様に失礼な表現ですので注意が必要です。

 

特にアポイントをとって会社を訪ねてきたお客様の場合、あなたは知らなくても大事なお取引先様やお得意様かもしれません。

お客様から「■■株式会社の▲▲です」と言ってもらえることがほとんどですが、長くお取引をされているお客様や、訪問に不慣れで緊張されているお客様だと、忘れてしまうことも。

会社にいらっしゃったお客様に対しては「お名前をお聞かせいただけますか」と対応しましょう。

「ちょっと聞きづらいな」と思ったときは、その前にクッション言葉として「恐れ入りますが」などをつけ、「恐れ入りますが、お名前をお聞かせいただけますか」と言うことでスムーズにお客様に聞くことができますね。

 

また、今回のような場合や、電話などでよく耳にする「お名前をちょうだいできますか」という表現も間違った敬語ですので、使うことはやめておきましょう。

電話の場合でも「恐れ入りますが、お名前をお聞かせいただけますか」「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」と言うことをおすすめします。

 

「○○様でございますね」

新人さん、無事に名前を聞くことができました。お客様の名前を復唱することは大事ですが、今度その聞き方を先輩に注意されたようです。

 

「▲▲様でございますね」と一見丁寧な対応に感じますが、実は間違えやすい敬語表現のひとつです。

ホテルのフロントなどでも「○○様でございますね」と言われることがありますが、これは間違いなので気をつけましょう。

「ございますね」は、「ある」の丁寧語ですので「物」に使います。「資料がございます」「あちらに化粧室がございます」のように使います。

お客様に対して使うときは「いる」の尊敬語である「いらっしゃる」を使いましょう。

「ございます」と「いらっしゃる」は、「ある」「いる」の違いだけでなく、「丁寧語」か「尊敬語」の違いもあります。丁寧語は相手を問わず丁寧に使える表現、尊敬語は目上の人を敬い、相手を立てたいときに使う表現です。

お客様に使うならぜひ「いらっしゃる」を使ってみてください。

 

この場合は、「▲▲様でいらっしゃいますね。」とお声掛けします。

また、お約束をされているお客様ですので「承っております」「部長の●●から聞いております」と付け加えることで「お客様がお越しになるという約束を忘れていない」印象を与えることもできます。

これで第一印象もアップ、会社全体のイメージも良くなりますね。

 

「○○様がお越しになられました」

「○○様がお越しになられました」

ビジネス会話で「お越しになる」はよく聞く表現です。「次にお越しになる際は~」や「A社の部長がお越しになる予定です」のように使いますが、今回の間違いのように「お越しになられる」は使いません。

 

「お越しになる」は「お~になる」という敬語の表現になっています。「お持ちになる」「お帰りになる」などと同じで「お越しになる」だけで既に敬語表現です。

また、「Aさんは先生になられる」のように「なる」の敬語として「なられる」を使うことがありますが、この場合の「なる」は「AがBに変化する」というようなときに使われます。

「お~になる」はそれ自体が1つのまとまりですので、「なられる」とは変化しないわけです。

この2つが混ざってしまい、「お越しになられる」のように「お~なられる」と、より丁寧に伝えようとした結果、それが実は二重敬語にだった、なんてことも。

丁寧に聞こえても、敬語として使うには適切ではありません。

来客があった際はシンプルに「お越しになりました」や、同様の表現で「いらっしゃいました」「お見えになりました」と使うほうがよいでしょう。

 

お客様に間違った敬語を使わないで対応するだけで、印象は大きく変わります。特に間違えやすい「▲▲様でございますね」を直すところから始めてみてはどうでしょうか。

正しい敬語を身につけて、1歩2歩とランクアップしていきましょう。

 

画:あんじゅ先生

Twitter:@wakanjyu321

WRITER BELLAGIO Plus編集部

編集部員

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