レトロパチンコのある場所

こんにちは。偏愛パチンコライターの栄華です。

このサイトの読者様はだいたいご存知かと思いますが、昔のパチンコ台をホールで打つことはできません。「設置期間は検定から3年、認定から3年の計6年間」と言われていますが、その期間を過ぎても設置されている台をホールで目にすることがあります。探訪時の経験で言うと、パチンコの場合(スロットは知識がないので設置機種をチェックしない)はいずれも穏やかなスペックの甘デジや羽根モノばかりで、「検定・認定期間は過ぎたけど著しく射幸心を煽る恐れがないとみなされた台」として黙認されていたようです。

こうした「みなし機」の設置を違法だと言う方もおられます。しかし、です。パチンコ台は人を亡者に変える危ない機械になりうる一方、ゲーム・創作物として「作品」の側面 もあるわけで、穏やかな台であれば「みなされ」続けて欲しい、と私は思ってしまいます(※個人の意見です)。「作品性だけ味わいたいのであればホールじゃなくてもいいじゃないか」と言われたらそれまでですが、ちょっと考えてみて下さい。「大好きなあの台を打てるホールがまだ存在している」って、なんか心強くありませんか。 遠くてなかなか打ちに行けない場所にあっても、修理や部品の交換ができずボロボロになっていても、「今日も現役のホールでお客さんを楽しませてる」と思いを馳せるだけでじんわり勇気のようなものが湧いてくるのです。喩えると、内海桂子師匠が寄席の舞台に立ち続けているのを見て湧き上がる感情に似てるかな。でもまあ、こういう考え方を「けしからん」って言う人もいるんでしょうね。

 

レトロ台を打てる場所

少し話が逸れましたが今回はですね、懐かしいパチンコ台を打つことができる「パチンコ店っぽい雰囲気がある場所」をご紹介したいわけです。思い出の詰まった台を少しでもホールに近い場所で打って、往時を追体験しましょう。

 

①ゲームセンター

レトロ台が打てる場所、と聞いてまず思い浮かぶのがレトロ台ゲーセン。ここ10年ほどで数は減っていますが、活気のあるお店もあります。中でも、東京・巣鴨の「ライズ」さんはとても有名ですね。

※設置機種は撮影当時のものです

看板は「パチスロ専門」なのでパチンコの設置は少なめ。でも、いつもたいへん濃ゆ~いラインナップです。元ホールだけに臨場感はホンモノ。映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」のロケ地にもなっており、映画館でそのシーンを観た時は興奮しました。

 

続いてここは、カー用品店やレストラン、リサイクルショップ、レトロ雑貨店などにゲームセンターが併設されたドライブインのような施設。


パチンコ店らしさは薄めですが、錚々たる機種構成です。ただし、大当りは強制的に単発で終わる仕様に改造されているので、連チャンを楽しむゲーム性だった機種はちょっと味気ないです。

 

②昭和博物館系

昭和30~40年代あたりのレトロな街並みを再現した観光施設は全国各地にありますが、実はパチンコ台設置率がかなり高めなのをご存知でしょうか。中には、ホールの雰囲気を懸命に再現しようとしている施設もあります。

こちらは大分県豊後高田市にある「昭和ロマン蔵」。チューリップ台とスマートボールで遊ぶことができます。


ただ、世界観は「三丁目の夕日」っぽい感じなので、私と同年代の方だと「ちょっと昔すぎる」と感じるかもしれません。

 

 

続いて岐阜県高山市の「高山昭和館」。


ここは「昭和ロマン蔵」より新しいイメージで雰囲気作りをしておられるようです。

 


私が訪れた時は手ごめの手打ち台やチューリップ台に加え、テジパチと羽根モノも一台ずつ設置されていました。手動の玉貸機やジェットカウンターも使えます。ちなみに念のため申し上げておきますと、こういった施設では景品交換を行うことはできません。

 

そしてここは別格ですね。岐阜県山県市の「岐阜レトロミュージアム」。

設置機種は撮影当時のものです

こだわり抜いてチョイスされた小物や設備。訪れるだけで昭和のホールへ時間旅行できます。そして何より、台のメンテナンスが行き届き、コンディション抜群なのが最高に嬉しい。機種数の豊富さもピカイチです。

 

③宿泊施設の娯楽室

あくまで私の見解ですが、「レトロ台発見可能性」のある穴場として今最もアツいのが、「古いホテルや旅館」だと思います。ゲーム機のレンタル業者が入っている所は新しい機種ばかりになりますが、娯楽室を放ったらかしにしている感じの宿泊施設では思わぬ発見があります。「遊びたい時は言ってください、電源入れますので」みたいなユルい娯楽室は期待大です。

 
静岡県の国民宿舎の娯楽室(2014年撮影)

 


北海道にある1953年創業のホテルの娯楽室(2017年撮影)

 


紀伊半島のリゾートホテル。オシャレで今風のホテルだったので期待していませんでしたがちょっと懐かしいサムが。このあたりの時代の台も、もう「レトロ台」と言っていいのかな(2016年撮影)

 


信州の温泉旅館の娯楽室。ドラゴンフィーバーの筐体に三洋の『大工の源さん』が入っていました(2008年撮影)

 

変わり種では、駄菓子屋などに設置されていたタイプのパチンコゲーム機を発見することも。

伊豆半島の某温泉旅館で日帰り入浴した際に発見しましたが、休憩室の端っこに押し込められていて打てませんでした(2015年撮影)

 

④温泉施設のゲームコーナー

温泉施設のゲームコーナーにもパチンコ・パチスロ台が設置されているのをよく見かけますが、大半が新しい台です。何十年も昔から営業していて、かつ改装が施されていないような施設であればレトロ台に遭遇できる可能性はありますが、前述のホテルや旅館に比べると望みは薄く、その数もどんどん減っているのが現状です。

これは愛知県の「尾張温泉 東海センター」の2階に2010年まであったゲームコーナーです。


ノスタルジックな温泉施設としてレトロマニアに人気のスポットですが、現在2階は閉鎖されているのでちょっと貴重な写真ではないかと思います。

 

⑤お祭りの露店

私が生まれて初めてパチンコを打ったのは神社の縁日の露店でした。だからこういう光景を見ると懐かしさで胸が締め付けられてしまいます。関西地方に多い気がするのですが、ほかの地方でも見たよ! という方はよろしければ情報をお寄せ下さい。

 

大阪府某所(2016年)

 

京都府某所(2016年撮影)

 

⑥スーパーのゲームコーナー

事例としては少ないのですが、スーパーの屋上の遊園地っぽい場所にパチンコ台が設置されているのを見たことがあります。


これは愛知県名古屋市にあった「ユニー」というスーパーの屋上ゲームコーナーで、2010年に撮影したもの。設置されているというより置き去りな感じでした。

 

⑦その他

・古いボーリング場のゲームコーナー
・古いバッティングセンターのゲームコーナー
・古い遊園地のゲームコーナー
・古い動物園のゲームコーナー
・温泉街や観光地にある遊技場(これについてはいずれ詳しく記事にしようかな)

このへんもレトロ台に出会える可能性があります。また、10年ぐらい前の「ちょっと懐かしい台」まで視野に入れるなら「ショッピングセンターの中のゲームコーナー」もチェックする必要があるでしょう。

「フェリーの中」や「ラブホテル」での目撃例もよく聞きますが、いずれも新しい台で、しかもパチスロばかりなので私の調査対象からは除外しています。商業施設以外で興味があるのは「部屋をホールっぽく作り込んでいるレトロ台コレクターさんの自宅」です。

 

お願い滅びないで

「へえー。打てる場所自体は案外たくさんあるんだな」という印象を持って頂けましたでしょうか。もしそうなら本望です。ただ、ホールに似た雰囲気をいかに作り込んでも、「出玉を特殊景品に交換できない」という点が決定的に違いますし、アミューズメント仕様に改造されている台も多いので、物足りなさを感じる方は多いかもしれません。

新たな設置場所の情報は乏しく、減少傾向にある上、調査に膨大な時間と労力がかかるため、探し続けるモチベーションを保つのはなかなか大変です。可能性が高いと睨んでいる古いホテルや旅館にしても、一軒一軒宿泊(か立ち寄り入浴)して確認するのがマナーだと思いますし、それが無理で電話で問い合わせたとしても、設置機種までは把握していないことが多いのです。

私は残りの人生をパチンコに捧げたいので、途方もない量の課題を背負ってやり遂げられずに命が尽き、「すまん。あとは頼む…」と誰かに託せたら幸せだなと思っています。一緒に課題に向き合ってくれる方、半分以上冗談ですが後継ぎ候補も募集中です。

 

WRITER 栄華

ライター

「パチンコの周辺文化」を探究するフリーライター。全国2200店以上のホールを訪ね歩き写真を撮影するほか、「パチンコ店のトイレ研究」や「パチンコ書籍の蒐集」など、他の追随を許さない独自の着眼点が注目されている。活動媒体は「パチンコ必勝ガイド」「パチンコ・パチスロTV!」など。