その「叱り方」パワハラになってない?後輩への指導で意識すべき2つのこと

  • 0
    はてなブックマークに追加
  • share
    LINEでシェア

職場で誰かを叱ったことがありますか?

 

ミスをした人に注意をすること自体は、特にめずらしいことではないと思います。ただ、そのときの様子を一度思い出してみてほしいのです。その「叱り方」は、本当に正しいものだったと言えるでしょうか。

 

それってハラスメントになるかも?

内容をよくよく聞いてみると、「注意する立場にある人」が感情的になっていることがよくあります。

本来、後輩や部下がミスをしたときには「指導する」べきであって、「怒る」べきではないと思うのです。

しかし、誰かのミスを咎めるとき、「その人が失敗したこと」に対してというよりも、「自分がイライラさせられた」ことに対して怒っている人が多いように感じます。

もちろん全ての人がそうではありません。が、多くの人が誰かのミスを指摘するとき、「怒りの感情をあらわにして、イライラをぶつけている」という表現の方がしっくりくるような気がするのです。

この状態は、場合によっては「パワハラだ」と捉えられることもあると思います。

 

ではそもそも、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。

 

私は「精神的な余裕のなさ」が原因だと考えています。人は忙しかったり、ストレスが溜まる環境にあると、ついつい他人に厳しく当たってしまったりしがちです。

以前私が働いていた会社に、よくミスをする社員がいました。本人もわざとやっているわけではないのですが、彼が叱責されているのは日常茶飯事でした。

 

しかし、叱責の内容を聞いていると、「お前はなんてことをしてくれたんだ」、「こんなヘマをやらかして、一体どうしてくれるんだ」。耳に入ってくるのは感情的に相手を責める言葉ばかりで、指導する言葉はまったく聞こえてこない。

そのやりとりを聞いて、私は「ああ、どうりで同じミスを何度も繰り返して、改善されないわけだ」と思いました。

 

みんなの彼に対しての態度は明らかに冷たく、しっかりと彼と向き合って「指導をしている人」がいなかったのです。

 

何がいけないの?

この状態のよくないところはたくさんありますが、一番は「怒ること」がメインになってしまっていて、目的でないといけないはずの「再発を防ぐこと」を意識できていないところです。

とにかくイライラして、ストレスを爆発させるきっかけになった相手(ミスをした人)に感情をぶつけるだけで、「なぜミスをしたか」という原因の確認、「同じミスを繰り返さないためにどうするか」という指導が何もできていない。

これだと、怒られた本人も「相手を怒らせてしまったが、なぜ問題が起こったかがわからない」という状態のままで、成長することができないと思うのです。

 

そして今度は、ミスをしたり、分からないところを聞くとまた怒られるのがわかっているから、困ったことがあっても、誰にも聞かずに自分でやり過ごそうとするパターンが起こる。そして、取り返しのつかない大きなミスを招く。

 

これでは悪循環にしかならないわけです。

 

改善するには?

このような悪循環を脱するためには「コミュニケーションを取ること」が大切です。忙しいからといって、イライラしながら話をしていないか。威圧的な態度を取っていないか。

何がわからないのかを、しっかり聞き取りできているか。これらを意識するだけでも、「叱り方」はずいぶん変わると思うのです。

 

普段からコミュニケーションを取れていない相手からの叱責は、どうしても恐怖感を覚えてしまいます。一度恐怖感を植えつけてしまうと、どんな言葉を投げかけても怖がらせてしまうばかりで、なかなか相手には響きません。

 

「再発防止」のための「指導」

普段、仕事以外のコミュニケーションで突然相手に激昂する人はいないと思います。

仕事中の指導も同じで、いきなり「なんてことをしてくれたんだ!」と相手を責めるのではなく、まずは相手の事情を聞く癖をつけることが大切です。

そもそも仕事のやり方をしっかり理解できていなかった可能性もあるし、そうであれば、適切に指導することが必要になります。

「何やってるんだ」「どうしてくれるんだ」だけでは、再発の防止につながらないのです。

 

多くの会社では「正しい叱り方」を教えてくれることはないと思います。だからこそ普段から意識して信頼関係を築き、「叱ること」と「指導すること」は並行して行う必要があるのです。

 

後輩や部下がいて「そういえば、ついイライラして怒ってしまっていたなぁ」と思い当たる人は、ぜひ一度「感情的に怒らない」「失敗した経緯を聞き取りする」ことを試してみてほしいです。

 

きっとこれまでよりも意思疎通ができるようになり、相手にも指導内容が伝わりやすくなるはずです。

WRITER 吉川ばんび

ライター

1991年生まれのフリーライター。若者の働き方について多数のメディアで執筆活動を行う。取材・インタビュー・コラム・エッセイなど幅広く活躍中。

  • 0
    はてなブックマークに追加
  • share
    LINEでシェア