「ぱちんこ」新規則機のポイントと「設定付きぱちんこ」のタイプ別の特徴をまとめてみた

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規則改正が行われ、遊技機の性能が大きく変わったのは前回お話した通りですが、今回はより具体的な内容についてお伝えしていきたいと思います。

参考記事:2018年2月施行・規則改正のポイント解説「ぱちんこ編」と、それに伴う日工組の取り組みがガチだった件

 

遊技の範囲とは?

今回の規則改正で、著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機の出玉率の基準が変更となりました。そもそも、ぱちんこやパチスロは法律では「遊技」と区分されています。

法律上のカテゴリ分けで「遊技」区分内での機械設計を求められているわけですね。

 

ぱちんこやパチスロは規則で規定されている出玉率の範囲内であれば「遊技」として区分されますが、この範囲外になってしまうと「遊技」とは認められない。すなわち、ぱちんこやパチスロとして許可されないということになります。

 

ぱちんこ・パチスロの出玉率の新基準

では一体どのような出玉率の変更があったのでしょうか。下記にまとめてみました。

 

<ぱちんこ旧基準>

遊技時間1時間 … 出玉率下限なし 出玉率上限300%

遊技時間10時間 … 出玉率下限50% 出玉率上限200%

 

<ぱちんこ新基準>

遊技時間1時間 … 出玉率下限33% 出玉率上限220%

遊技時間4時間 … 出玉率下限40% 出玉率上限150%

遊技時間10時間 … 出玉率下限50% 出玉率上限133%

 

<パチスロ旧基準>

ゲーム数400G … 出玉率下限なし 出玉率上限300%

ゲーム数6,000G … 出玉率下限なし 出玉率上限150%

ゲーム数17,500G … 出玉率下限55% 出玉率上限120%

 

<パチスロ新基準>

ゲーム数400G … 出玉率下限33% 出玉率上限220%

ゲーム数1,600G … 出玉率下限40% 出玉率上限150%

ゲーム数6,000G … 出玉率下限50% 出玉率上限126%

ゲーム数17,500G … 出玉率下限60% 出玉率上限115%

 

上記のように変更になりました。新基準では上限と下限の範囲が旧基準と比べると狭くなっているのがわかるかと思います。

簡単にではありますが、下記に今回の改正ポイントをまとめました。

 

出玉規制のポイント

 

  • 標準的な遊技時間(4時間or1,600G)における遊技機の遊技球獲得性能に係る基準が新設

⇒警察庁は、ある調査にてごく一般的なユーザーの1回の遊技時間平均が4時間であると認識したようで、1回の遊技で獲得できる景品金額が5万円を下回るように数値を設定したと言われています。

そのラインなら著しく射幸心をそそりすぎない。すなわち遊技であるといえると警察庁が判断したわけですね。

※景品金額、についてはGoogle is your Friend

 

ぱちんこ 1分間に100発球を発射可能 4時間で24,000個

⇒出玉率150% … 36,000個 差し引きプラス12,000個なので、1玉4円計算で景品金額は48,000円となります。

 

パチスロ 4時間で1,600G仮定 全ゲーム3枚がけで4,800枚

⇒出玉率150% … 7,200枚 差し引き2,400枚なので、1枚20円計算で景品金額は48,000円となります。

 

  • 短時間遊技における出玉率下限の設定

 

⇒出玉規制といえば「上限値が低くなり玉が出にくくなった」ということばかりが取り上げられがちですが、今回の出玉規制では「短時間遊技から標準的な遊技時間における出玉率の下限値」が新たに追加されました。

簡単にいえば、「勝ちすぎも良くないけど、負けすぎも良くないよ」ということです。

 

今までよりも勝ちすぎな人・負けすぎな人を減らすことで、ぱちんこパチスロののめり込みを減らそうとする試みなのです。

 

  • 短時間遊技における出玉率上限の大幅引き下げ

 

⇒短時間遊技、すなわち1時間あたりの出玉率上限が300%から220%と大幅に引き下げられました。これは短い時間での大勝ちを防ぐ目的があります。

瞬間的に玉が出過ぎると、射幸心をそそり過ぎるという判断です。

ワンチャンだめよ、と言う事ですね。

 

遊技という考え方

今回の規則改正で、瞬発的な大勝ちを防ぐための上限値制限だけではなく、大負けを防ぐための下限値制限を新たに追加したわけです。

それでも1回の遊技(おおよそ4時間)で5万円以内の景品金額というのはぱちんこ・パチスロの魅力が大きく失われたと考えられるでしょうか?

 

むしろ、1回あたりの勝ち負け金額を抑えることでお客様の懐の刺激を抑え、より楽しんでもらえる環境を整えることができるとも考えられます。

また、ぱちんこ・パチスロメーカーも今までよりも射幸心に頼らないようにするため、ゲーム性や演出をさらに面白くする追求をしなければなりません。

今までと環境が変わるからこそ、新たに始まる取り組みがあるということです。

 

新規則機の魅力 = ぱちんこに設定が認められた

規則改正では出玉規制が強化されましたが、他方でプラスの部分もあります。

それは、ぱちんこに設定を付けることができるようになったことです。

パチスロでは前々から認められていましたが、今回の規則改正を機にぱちんこでも最大6段階までの設定搭載が認められました。

 

ぱちんこの設定は、大当り確率(低確率と高確率)を設定によって変えることができます。

ただし、その確率の比率が設定によって異なってはいけません。例えば、下記のようなイメージです。

<OKな例>

設定1 低確率1/300 高確率1/30

設定2 低確率1/285 高確率1/28.5

設定3 低確率1/270 高確率1/27

設定4 低確率1/251 高確率1/25.1

設定5 低確率1/240 高確率1/24

設定6 低確率1/220 高確率1/22

※低確率から、高確率は全て確率10倍アップ(統一されている)

 

<NGな例>

設定1 低確率1/300 高確率1/30

設定2 低確率1/285 高確率1/30

設定3 低確率1/270 高確率1/30

設定4 低確率1/251 高確率1/25.1

設定5 低確率1/240 高確率1/25.1

設定6 低確率1/220 高確率1/25.1

※低確率と高確率の確率の倍率が設定によって違う(統一されていない)

 

ぱちんこ設定の魅力を引き出せるスペックは?

設定付きぱちんこは、低確率と高確率しか変化させることができません。

いわゆる設定差を沢山つけることができるスペックもあれば、そうではないスペックもあるのです。

あくまでも一般的な話にはなりますが、簡単にまとめてみました。

 

  • 確変ループタイプ

⇒設定により初当たり確率が変動しますが、確変の割合などを変更できるわけではないのでお客様は体感しにくいかもしれません。

 

  • ST確変タイプ

⇒設定により、初当たり確率が変動するだけではなく高確率も変動します。ST回数が固定だと確変の継続率が設定によって変化することになります。そのため、設定が良くなればなるほど、初当たりがしやすくなり、確変も継続しやすくなりますので、お客様は体感しやすいと思われます。

 

  • 転落抽選タイプ

⇒こちらもST機と同様に高確率が変わりますが、転落する確率は全ての設定を通して同じなので結果として継続確率が変化します。こちらもお客様は体感しやすいと思われます。

 

  • 1種2種タイプ

⇒設定により初当たり確率が変動しますが、1種2種タイプの右打ち中は「時短」状態なので、右打ち中はほぼ設定差を設けることができません。そのため、体感はしにくいといえます。

 

  • 小当りRUSHタイプ

⇒初当たり確率の他に、小当りRUSHに突入した時の次の当たりまでの確率に差があります。高設定だと初当たりはしやすいですが小当りRUSHは早めに当たってしまうので、小当りRUSHの期待出玉は低くなります。しかし、低設定であれば初当たりはしにくくなりますが、小当りRUSHも当たりにくくなるので期待出玉は高くなります。パチスロのように、低設定でも夢があるスペックが作れるかもしれません。

 

まとめ

新規則機は、大量出玉という点でみれば物足りなさを感じるようになるかもしれません。

しかし、そこは新たに認められた「設定」を活用したゲーム性や演出、勝ちすぎないが負けすぎないことによる「大衆娯楽」としての新しい姿を多くのお客様にわかってもらえるチャンスとも言えるでしょう。

業界の健全化、未来のためには不可欠かも知れません。

WRITER 荒井 孝太

遊技機開発会社社長

株式会社チャンスメイト 代表取締役
パチンコメーカー営業・開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(http://chancemate.jp/)を設立。パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。

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